ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)とは 障がいの現場を通して


昨年、政府の民間議員に選ばれた女優の菊池桃子さんが「ソーシャル・インクルージョン」という発言をしました。聞き慣れない言葉ですが欧州などでは社会福祉の中心となっている考え方です。

「全ての人々を孤独や孤立、排除や摩擦から援護し、健康で文化的な生活の実現につなげるよう、社会の構成員として包み支え合う」ことで、反対の言葉は「社会的排除」です。

滋賀県湖南市や千葉県内の農場実習で感じたことをレポートします。

「この子らを世の光に」

戦後の障がい福祉施設の原型を創ってこられた故糸賀一雄先生ゆかりの湖南市地域そして近江学園を訪ねました。

ここは「発達支援システム」という教育や福祉といった縦割りの壁を乗り越えた全人的なケア、そして発達障がい・知的障がいなどの早期発見に力強く取り組んできた地です。一説には就学前で発達障がいの可能性など「気にかけなくてはいけない子」は20%にも上るとも言われ、早期の対応が重要とのことです。戦後まだまだ国内は救貧的、恩恵的な福祉思想のもとにありました。

そうした中で人間誰もが発達する可能性があり、その潜在能力を引き出していき人格的発達を促すという「発達保障」という哲学と実践を重ねてきたのが、糸賀一雄先生とゆかりの方々です。施設や市役所でお話しを聞いてもその歴史に対する誇りと責任を感じます。

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