ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)とは 障がいの現場を通して


昨年、政府の民間議員に選ばれた女優の菊池桃子さんが「ソーシャル・インクルージョン」という発言をしました。聞き慣れない言葉ですが欧州などでは社会福祉の中心となっている考え方です。

「全ての人々を孤独や孤立、排除や摩擦から援護し、健康で文化的な生活の実現につなげるよう、社会の構成員として包み支え合う」ことで、反対の言葉は「社会的排除」です。

滋賀県湖南市や千葉県内の農場実習で感じたことをレポートします。

「この子らを世の光に」

戦後の障がい福祉施設の原型を創ってこられた故糸賀一雄先生ゆかりの湖南市地域そして近江学園を訪ねました。

ここは「発達支援システム」という教育や福祉といった縦割りの壁を乗り越えた全人的なケア、そして発達障がい・知的障がいなどの早期発見に力強く取り組んできた地です。一説には就学前で発達障がいの可能性など「気にかけなくてはいけない子」は20%にも上るとも言われ、早期の対応が重要とのことです。戦後まだまだ国内は救貧的、恩恵的な福祉思想のもとにありました。

そうした中で人間誰もが発達する可能性があり、その潜在能力を引き出していき人格的発達を促すという「発達保障」という哲学と実践を重ねてきたのが、糸賀一雄先生とゆかりの方々です。施設や市役所でお話しを聞いてもその歴史に対する誇りと責任を感じます。

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公共と民間と市民の連携 公民館・図書館を例に

皆様こんにちは。船橋市の公民館・図書館は全て直営で運営されています。先日、市民の方から周辺市の民間公民館では、とても対応が良かったとの声をいただきました。早速、調査を行い先日の議会で取り上げました。今回は公民館・図書館の公民連携についてです。

公共施設の変革の流れ

高度成長期に作ってきた公共施設は、今一斉に老朽化の時期を迎えています。市内でも豊富の北部公民館、西図書館、津田沼の東部公民館と相次いで建替えが進んでいます。また、運営手法も変化してきています。

周辺市を調査したところ、新習志野公民館では株式会社が運営、白井市では2つの公民館をNPOが運営、1つの公民館は市民が出資してつくった合同会社が運営しています。

私もそのひとつである白井市桜台センターを訪れました。その中でユモーアなアイデアや利用料の支払いが開館時間内であればいつでもできる(船橋市では夜間の開館時間の支払は不可)など、民間の柔軟な発想に関心したところです。

白井市桜台センター

また、図書館については選書の方法などについて課題がありますが、佐賀県武雄市のTSUTAYA図書館や神奈川県海老名市の図書館など民間への委託の流れがあります。

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障がい者雇用の行方 市民の6、7人に1人は当事者??

皆様こんにちは。議場にて障がい者雇用について度々取り上げさせていただいています。市内で障がいのあるは約3万人と言われています。そのご両親が健在だとすると、3万人+6万人=9万人が、まさに当事者です。船橋の人口は62万人ですから、実に市民の6、7人に1人です。ご家族、ご親戚、友人も含めるともっと身近なことです。

障がい者雇用法制の変化

障がい者の雇用を促進するために、昭和35年に障がい者雇用法制が制定されてから約60年が経ちます。近年大きな改正がなされ、平成年度から障がい者を雇用しなければいけない対象企業が拡大されました。例えば100人規模の会社であれば、2人は障がい者を雇いましょうということです。

達成できない企業は国の関係団体に納付金を納めなければいけませんし、企業のCSRやイメージにも関わってきます。しかし、現実には半数程度の企業が未達成であり、船橋市内でも159社のうち71社が未達成です。

努力をしている企業も多いのですが、軽度の障がいの方は既に雇用されている、デスクワーク中心など企業の業態によってはなかなか適当な仕事が無いといった、ミスマッチも生じています。

法定雇用率達成企業の割合など

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船橋の臨海部の可能性

皆様こんにちは。先日、所属する委員会にて、東京湾から船橋を臨む機会がありました。船橋の海は大切な地域資源です。この度、臨海部に関する船橋市の基本構想(たたき台)が発表されました。

船橋の海辺

船橋駅南口から南側には中心市街地や船橋大神宮、JR南船橋駅周辺には、ららぽーと発祥の地である、ららぽーとTOKYO BAYがあり、船橋港親水公園やふなばし三番瀬海浜公園などの海に身近に接するものがあります。ただ残念な事にこれらの地区や施設の連続性が欠けており、徒歩でまわれない距離にあります。そこで今回、これらの回遊性を創出するための基本構想が発表されました。

船橋臨海部基本構想

例えば、船橋市場-ららぽーと-サッポロビール園-三番瀬海浜公園を水上バスでつなぐこと(上図の青い点線)。レンタサイクルを整備して、JR船橋駅-船橋大神宮-船橋競馬場駅-ららぽーと-南船橋駅-谷津干潟自然観察センターをつなぐなどです(上図の緑色の線)。これによって、市外や海外からの観光のお客さんを呼び込んでいく可能性も出てくるのではないでしょうか。

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船橋の地方創生ってなあに?

皆様こんにちは。アンデルセン公園が日本第3位のテーマパークに選ばれたり、待機児童数が全国ワースト2位になったり、全国的に注目されてきている私たちのまち船橋。船橋のまちの将来を少し見てみたいと思います。

全国で今動いているまち・ひと・しごと

日本の人口減少は2008年に始まりました。地域、日本社会の維持のために、各地で人口ビジョンと総合戦略が検討されています。船橋は人気があり人口が増えています。しかし、何も仕掛けないのではまちの魅力を維持することはできません。将来人口推計のグラフを見ると、このままの出生率でいくと、2025年に船橋の人口はピークを迎え減少が始まります。これは空き家の増加や高齢化、地域消費が低減していくことを意味します。空き家が増えれば、不動産の価値が下がります。高齢化が進めば市税収入が減少し、行政サービスの維持が難しくなります。地域消費が低減すれば地域経済が低迷し、店舗の維持も難しくなります。

船橋市の将来人口推計

だからこそ各地で、仕事や人を呼び込む動きを必死に行っているわけです。船橋も様々なかたちで魅力をあげていけば、人口減少を15年、20年後に伸ばし、穏やかな変化にできる可能性があります。

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プレミアム付商品券をどう思いますか?

皆様こんにちは。月日から月日まで船橋市議会第3回定例会が開催されています。議会を傍聴して見ようかな、インターネット中継を見ようかなと思えるような、議論を展開していきたいものです。

地域経済活性化を目指したプレミアム付商品券

6月27・28日を中心にプレミアム付商品券の販売が行われました。平成21年から断続的に続けられてきたこのプレミアム付商品券ですが、約3,000店舗で取り扱えること、プレミアム率25%をはじめ過去最大の規模で行われました。

船橋のプレミアム付商品券の今昔

これまでのプレミアム付商品券事業は市が独自に行ってきたものですが、ほぼ全額、国の補助金で行われました。公金を使うからには公益的な目的がなくてはいけません。これは地域消費喚起や地元商店の振興を狙ったものでしたが、市民の方々にその目的がどれだけ伝わっていたのかは疑問でもあります。

さて、このプレミアム付商品券事業の販売ボランティアを平成23年に続いて行わせていただきました。私が関わった販売所では先頭の方は朝5時から並んでいた、また開始2時間弱ほどで売り切れるという盛況ぶりでした。良かったという声もある一方で、現場で動く中で様々な声をいただきました。

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船橋市場の潜在的な魅力

皆様こんにちは。今期から市民環境経済委員会の常任委員となりました。今回委員会として船橋市場を視察してきました。議会は住民から選ばれた議員による合議体ですので、委員会がより活性化するよう積極的に関わっていきたいと思います。

市場の歴史と市の関わり

船橋の市場では、お寿司屋さん、八百屋さん、居酒屋さんといった小売りの店舗の方々に野菜などの青果やマグロなどの水産物を卸しています。

昭和44年に開設され、約40年間、商品の集積・価格決定・小分け配送という3つの役割を果たしてきました。

市場は公営の事業で基本的には独立採算となっています。市場の各区画を卸売事業者にテナントすることによって経営されています。ですがそれだけでは賄えない部分があり、事業の公共性から毎年約2億円の税金を入れながら経営しています。昨今は大手スーパーが独自の流通網を発展させていること、魚の一般家庭での消費が落ちていることなどから、市場を取り巻く経営環境は厳しさを増しています。例えば青果の取扱高(平成26年44,817t、99億円)はピーク時の3〜4割となっています。

だからこそ、持続可能な経営に向けて市場の新しい役割と魅力の発信が求められています。

船橋市場

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議会の現状を打破する心意気で

皆様、こんにちは。5月より2期目を迎え、気を引き締めて議会・地域活動に臨んでいきますので、今後ともご指導をお願い致します。今回は船橋市議会議員選挙の総括です。

史上最低の投票率であったとか?

船橋市議会議員選挙で最も目立ったのが史上最低の投票率でした。平成7年に投票率が50%を下回ってから、ずっと右肩下がりの傾向が続いています。そして、棄権者数は初めて30万人を越えました。白票も前々回は1,500、前回は1,525、今回は1,841と増加傾向です。まちなかでは、「選挙のときに突然言われても70人のうちから選べないよ。」という声もありました。

一方で10人から7人を選ぶ県議会議員選挙はどうだったかと言うと、投票率は36.29%と市議会議員選挙を下回る結果です。

人数が多いからではなくて、やはり市政や議会が身近ではない、論点を提示できていないということですし、現職議員として選挙に臨んだ1人としてもこれまでの議会活動や議会のあり方について反省するべき点があると感じています。

船橋市議会議員選挙の投票数と棄権者数

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4年間の任期の総括と未来へ向けて

皆様、こんにちは。新年度を迎え、気持ちも新たにされていることと思います。3月末に市議4年の任期最後の本会議を終えました。任期初めから、東日本大震災、社会保障と税の一体改革、国政の混乱、国際関係の緊張など、社会問題が複雑多様化し、そして変化が加速していることを実感しました。

船橋も成長期から成熟期へと変化の時を迎えようとしています。4年間の任期を通して、見えてきたことと、今後何をやっていきたいのかお伝えします。

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行財政改革は市民参加の方向性で

皆様、こんにちは。2/19から3/26まで約1か月間、船橋市議会が開催されました。この時期の議会は次年度の船橋のまちづくりの方針とそれを裏付ける予算について議論をします。

予算議会とも言われ、1年の中でも重要な議会です。市政執行方針の中で、介護、子供達のこと、市民参加に力を入れていくという方向性が示され、それを裏打ちするために過去最大の2000億円の予算が組まれます。歩道の問題、学校の耐震化、介護や保育などの福祉の課題、大切な予算も多くあります。

市民の皆様が納めた限りある財源を大切に、有効に使っていくために今回は船橋の行財政改革について一緒に考えてみたいと思います。

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